第2回 受賞作品

最優秀賞 (1点)

 

『琉球男児』 Aladule(沖縄県)

 

昔からある赤瓦屋根の古民家に住む人がいなくなり、どんどんマンションなどに建て替えられている。
この家もいずれはなくなるかもしれない。
漆喰にひびが入り、瓦が落ちかけている屋根を、ロープを肩にかけ頑張って家を守っている真っ赤な雄のシーサーがかっこいい。

 

【審査員コメント】

re2013沖縄は独特の文化を育んだ地であり、沖縄の古民家の特徴は地元の土を使った赤瓦と魔除けの意味を持つ屋根の上に据えられるシーサーである。
シーサーを擬人化し、朽ちかけた古民家をロープで支えているという視点と雲ひとつない空に赤瓦と屋根に生えた緑のコントラストも沖縄らしさが満点である。

 

 

金賞 (1点)

 

『三世代で田植え』 マユ(・ω ・)(香川県)

 

大きな古民家の前を、おじいちゃんの後に続いて、家族みんなで田植えに行く様子を撮りました。
受け継がれる伝統を感じました。

 

【審査員コメント】

re2013古民家フォト甲子園というイベント名故に建物の写真の投稿が多いのだが、その建物は人々が暮らしを営む為のものであり、その中で食の基本であるお米を植える田植えに向かう瞬間を切り取ったアイデアがいい。古民家を日本の文化と捉えるなら田植えも食文化の基本であり、食と住のコラボレーションという事であろう。

 

特別審査員賞 (1点)

 

『夏は暑かった』 マオさん(広島県)

 

古民家と空と入道雲
ただそれだけなのに
あの日のことを思い出す

 

【特別審査員コメント】

taoka今夏の記録的な暑さを象徴し、綺麗な青空と雲、そして漆喰の白とののコントラストが印象的なこの作品を選定いたしました。さらに、古民家がダイナミックな構図で表現されおり、古き良き時代の流れを感じられる質感も撮影タイミングや方角も良く美しい作品だと言えます。また、建築写真における質感や時間軸を表現する事は中々、難しいのですが、古民家の本来持つ、伝統的な雰囲気は見る人にとっては不思議と引き付けるモノがあるように感じます。

建築写真家 田岡信樹

 

銀賞 (2点)

 

『消えいく 憩いの場』 まりも(愛知県

 

日本の伝統文化のひとつ、公衆浴場(銭湯)。
町の憩いの場でもあったお風呂屋さんが先日閉店してしまった。
まだ家風呂が無かった時代には、商店街の人々、仕事帰りの職人さん、子ども達で毎日賑わっていたそうだ。
窓枠には温泉マークが切り抜かれていたり、タイル模様があったり、出来た当時はモダンな建物だったに違いない。

 

『宝永 江戸の風』 ユウト(山梨県)

 

宝永5年(1708)江戸中期で築300年。
敷地内は、時間が止まったかの空間で、江戸時代の風が流れているようでした。

 

銅賞 (5点)

 
『黒光りする炉』 みずか(愛媛県)
 

ひいおばあちゃんの家に遊びに行ったときに撮影しました。
今でも使われているので炉は黒く光っています。

 
『畳職人』 ふらふら(滋賀県)
 

日本の文化・伝統である「畳」を昔ながらの手法(手作業)で製造されておられる畳職人です。
日本人の心から忘れられつつありますが、私たちが自然とともに生きている、ということを今回の撮影で改めて実感しました。
これからも世界に誇れる日本の伝統を守っていきましょう!!

 
『簾-日本のカーテン-』 Ra☆ccoon(京都府)
 

古民家ではおなじみの簾ですが、最近は珍しいものとなってしまった気がします。
素敵な味のある簾が、これからも民家と共になびいている、そんな日本の風景を大事にしたいです。

 

 
『人の証』 K.SHIGI(宮城県)
 

煙から温もりが伝わってくる。
後ろではコンクリートのビルが壊されている。
そんな中でひっそりと佇む古い木造住宅が貫禄と落ち着きを放っている。

 
『変わらない場所』 KITA(茨城県)
 

観光客でにぎわうスポットの一つである大内宿を撮影しました。
今だ変わらないかやぶき屋根建物がずらりと並んでいて一昔前の時代に足を踏み入れたのかとも思える楽しい場所でした。
こうして日本古来の文化を守っている大内宿に好感を抱きながらシャッターをきりました。